2013年2月13日水曜日

死にたくなったら

第60回ロシア語検定3級の聴き取り問題を今更解読した。

ひとりの男がいました。
男には母親も父親もいませんでした。
兄弟も姉妹もいませんでした。
妻もおらず、子どももいませんでした。
馬も持っていませんでした。

男はとても不幸でした。
いつも、うまくいかないことばかりでした。
今日見つけた仕事を、次の日には失くしました。
肉がある時には塩がありませんでした。塩がある時には肉がありませんでした。
パンすらないこともしょっちゅうでした。

あるとき、男はいくらかの金を稼ぎました。
食べ物を買おうとしましたが、その金をなくしてしまいました。
またあるとき、男はいくらかの金を稼ぎ、新しい服を買おうとしましたが、金を盗まれてしまいました。
3度目にはたくさん稼いで馬を買いましたが、次の日に馬は死んでしまいました。

男は海の岸辺に座り込み、考えました。
「俺には金がないし、これからも金を手にすることはできない。
妻がいないし、きっとこれからも結婚できない。
子どももいない、これからも子を持つことはできないだろう。
馬も持っていない、これからも持てないだろう。
・・・・こんなのは人生ではない。
これ以上こんな風に生きていくのは嫌だ!」

男は死のうとしましたが、その方法がありませんでした。
刃物を何も持っておらず、ナイフすらありませんでした。
なので高い山に登り、そこから飛び降りることに決めました。
けれど、お腹がすいたので、まずは魚を捕って食べることにしました。
海に潜り、大きな魚を捕まえましたが、岸辺に置いた時に魚は海へと逃げてしまいました。
男は魚が食べたかったので、魚を追いかけて、また海へと潜りました。
魚を捕まえることはできませんでしたが、海の中に古い花瓶を見つけました。
花瓶の中にはたくさんの金が詰まっていました。
男は死のうとするのをやめて、家を買い、土地を買い、馬を買い、結婚しました。
妻は気だてがよく、美しい女性でした。
生まれてきた子どもたちも皆、美しく賢く育ちました。
やがては孫たちも生まれ、今その孫たちは祖父が好んで繰り返し言っていた言葉について話しています。
「もしも死にたくなった時には、まずは食べなさい。食べ物がなければ、探しなさい。」



冒頭の原文はこんな感じ。

Жил один человек. У него не было мамы, у него не было папы, у него не было брата, у него не было сестры, не было жены, не было детей... И не было у него коня.

ふぅむ。パパは男でママは女だけど、全部 было でいいのか・・・。
まだまだ謎が多いな。
У него не была мамы, у него не был папы.
って言ってもいいのかな?よくわからん。まぁいっか。

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